チームの士気は、業務の成果を直接左右する要素です。社員が自分は評価され、やる気を持てていると感じれば、仕事への関わり方、定着率、仕事の質ははっきりと上向きます。士気を高く保つには、いくつもの面で意識して、しかも一貫して取り組む必要があります。価値観をどう根づかせ、成果をどう認め、コミュニケーションをどう組み立て、成長をどう後押しするか、といった面です。ここで紹介する6つの取り組みは、そのひとつひとつに対応しています。 主なポイント 会社の文化は、スローガンを掲げるだけでは育ちません。日々の行動で何度も強化していく必要があります 従業員を大切にし、育て、その働きを認めれば、動機は目に見
深い仕事の戦略:集中と生産性
ディープワークとは、邪魔の入らない状態で集中を切らさず、難しいタスクをやり遂げる働き方のことです。通知やメッセージが絶えず届き、情報があふれる今の職場では、深く集中した状態に入ってそれを保てるかどうかが、はっきりとした差になって表れます。頭を使う仕事の質も、仕上がるまでの速さも、この力で決まってしまうからです。
重要なポイント
ディープワークは集中力と生産性を高め、短い時間でもより良い結果を出す助けになります
タイムブロッキング、デジタル衛生、集中の儀式といった実績のある方法を使うと、深い集中に入りやすくなります
いきなり長時間を狙わず、小さく始めましょう。邪魔の入らないセッションを少しずつ習慣にしていけば十分です
はじめに
頭を使うタスクに中断なく取り組めるかどうかで、仕事の出来は大きく変わります。この考え方を体系的にまとめたのは、大学教授で生産性に関するベストセラーの著者でもあるCal Newportです。彼はディープワークを「認知能力を限界まで押し上げる、邪魔のない集中状態で行われる専門的活動」と定義しています。
その反対にあるのが浅い作業です。何度も注意をそらされながら進める作業は、アウトプットの質も深みも落としてしまいます。リモートで働く人や、知識を扱う仕事をしている人にとって、この違いはとくに大きな意味を持ちます。そうした環境ではそもそも邪魔が入りやすく、注意が細切れになった分の損失が、何週間、何か月と積み重なっていくからです。詳しくはこちら:個人生産性ソフトウェア。
主な利点
ディープワークを続けていると、目に見える効果がいくつも現れ、時間とともに大きくなっていきます。
- 集中力の向上。ディープワークを定期的に続けると、脳はひとつのタスクに長く集中することに慣れていきます。中断されたあとに作業へ戻るまでの時間も短くなり、はかどっている状態、いわゆるフロー状態にも早く入れるようになります。
- 生産性の向上。集中して取り組めば、タスクを切り替えたり、いくつもの作業を同時にこなそうとしたりして消えていくエネルギーが少なくて済みます。そのため、同じ時間の中で仕上がる仕事の量も質も上がります。
- 難しいスキルが早く身につく。深く集中しているとき、脳は新しい情報をよく吸収し、込み入った問題も手際よく解けるようになります。知識を扱う仕事では、どれだけスキルを伸ばせるかが成果の上限をそのまま決めるので、これは大きな強みになります。
ディープワーク戦略
深い集中にいつでも入れるようになるには、環境を整えることと、行動をルーティンにすることの両方が必要です。次の戦略は、そのそれぞれに役立ちます。
- タイムブロッキング。ディープワーク専用の時間をあらかじめ予定に入れておきます。その時間帯には会議も電話も入れず、どんな割り込みも受けつけません。こうして、深い集中に欠かせない守られた時間ができあがります。時間管理の方法はいろいろありますが、効き目が大きく、しかも始めやすいもののひとつです。
- デジタルノイズを減らす。通知、チャットツール、SNSは、今の職場で注意がそがれるいちばんの原因です。おやすみモードをオンにする、ウェブサイトブロッカーを使う、スマートフォンを別の部屋に置く。こうした工夫で、集中が途切れて作業に戻るまでに手間のかかる中断を、ぐっと減らせます。
作業前の儀式
作業を始める前に毎回同じ手順を踏むと、それが「これからディープワークが始まる」という合図として脳に伝わります。同じ時間、同じ場所で始め、同じ環境音を流したり、同じ飲み物を用意したりする。そうした決まった流れがあると、集中モードへ切り替える負担が軽くなり、フロー状態にも早く入れます。儀式の中身はそれほど問題ではありません。大事なのは毎回続けることで、脳がその手順と集中した作業とを結びつけて覚えるようになります。
これらの戦略は、組み合わせて使うといちばん効果が出ます。タイムブロッキングで守られた時間を確保し、デジタル衛生で中断のもとを断ち、作業前の儀式で集中状態へすばやく入る。確保した時間は、もともとその集中状態のために用意したものです。関連情報:リモートチーム管理ソフトウェア。
始め方
ディープワークを身につけるなら、仕事の進め方を一気に大きく変えようとせず、少しずつ取り入れていくのがいちばんです。
- 1日1時間を、邪魔の入らない作業のために確保します。おすすめは朝です。注意力が一日のうちで最も高く、午後にかけて増えていく急ぎの連絡や依頼もまだ積み上がっていません。
- セッションの前に、やるタスクを決めておきます。目標がはっきりしないままセッションに入ると、本来なら作業そのものに使いたい集中力を、何をするか考えることに取られてしまいます。取り組む内容を前もって決めておけば、この無駄はなくなります。
- セッションがうまくいったかを記録します。何がはかどったか、何に気を取られたか、どのくらい集中が続いたか。短いメモで十分です。それが自分のやり方を見直し、少しずつ改善していくための材料になります。
- 短いセッションを、毎日続けるところから始めます。無理のない長さで始めて少しずつ延ばしていくほうが、最初から長時間に挑むよりも習慣として定着します。長く集中できる注意力は、慣れないうちはまだ育っていないからです。
興味深い事実
Cal NewportはSNSを使わず、デジタル機器に触れる時間も厳しく制限しています。彼が深い集中について理解を深めたのは、一流の科学者やプログラマー、作家が安定して並外れた成果を出せる理由を調べたことがきっかけでした。そこで見つけた共通点は、長い時間外界との接点を断ち、ひとつの仕事に完全に没頭できる力でした。
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結論
ディープワークは、仕事の質を上げ、タスクを早く終わらせ、スキルの伸びを速める実践です。毎日の仕事の流れに習慣として組み込んでいくほど、その効果は時間とともに積み重なっていきます。短いセッションを毎日続けながら少しずつ長くし、集中を守るための環境も一緒に整える。そうすれば、今の働き方をいきなり大きく変えなくても、長く続く成果を上げられます。
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